2019/09/08 00:30

4月、ひょうたん達が芽吹いて来ました。 
毎年毎年、形の良いひょうたんからタネを取り、次の年に繋いでいきます。



福岡のコーヒーショップ「manu coffee」さんと、糸島の「金澤バイオ研究所」がコラボで開発したオーガニック培養土「マヌア」。 
manu coffeeはひょうたんスピーカーを数店舗で使って頂いたり、ランプや糸掛け曼荼羅の展示会をさせて頂いたりと、大変お世話になってるお店。

今年はこちらの天然有機肥料を使って”ひょうたん”栽培にチャレンジしました。 

”珈琲カス”を再利用するだけでなく、upcycle(さらに価値の高いモノに転化)して肥料に。 
ホント面白いアイデアだと思います。  
ひょうたんスピーカーのBGMで淹れた珈琲 → 珈琲カスを肥料に → ひょうたん栽培 → スピーカーに♪ 

糸島の研究所に伺ってマヌアを大量に入手、土に漉き込んで栽培開始しました。



4月後半、ひょうたんの苗を畑に定植していきます。
茎が太く、色味の良い苗を優先して。
朝晩の気温が10℃を切ると冷害が出るので気温のチェックも頻繁に。



ここから毎年大変な作業。
裏山の放置された竹林から千本近くの竹を切り出します。

毎日、淡々と、竹と格闘する日々。


ひょうたんはウリ科の蔓性の植物。
蔓を這わせる為の竹棚を縄で組んでいきます。



6月、うぶ毛びっしりの赤ちゃんひょうたん!
2cmほどの大きさ。

自然界のミツバチや蛾が受粉して、どんどん成長していきます。



先程の赤ちゃんから一ヶ月でこの大きさに。
縦30cmほど。

今年は多くの方に畑の見学に来て頂きました。



こちらのひょうたん、2年振りに命を繋ぐことができました。
実はスイスの国連やパリのギャラリーで展示させて頂いたランプの子孫です。

この品種は棚に吊るさず地這いで栽培してますが、昨年はイノシシの被害にあって、一つ残らず食べられてしまいました、、、。
少量残ってた古いタネが無事に発芽し、どうにか実を付ける事ができました!



人類最古の栽培植物とされる”ひょうたん”ですが、石器時代にもこんな収穫風景があったかもですね。

蚊が出るので焚き火してるだけですが、なんだかセレモニーっぽい。
ひょうたん達の門出を祝って。


収穫後、一ヶ月近く水に漬け込み、中身を腐らせて抜きます。 
とにかく臭い!! 

畑から100メートルほど離れたご近所さんからも怒られながらの作業。 
ひょうたん栽培の一番の難関、踏ん張りどころ。  

何度も綺麗な水に浸け替えて、臭みが取れたら天日で乾かして終了!  
で、やっとこれから作品創りです♩  

実は3年前は台風で棚が全壊、2年前は冷害・連作障害で収量1/3、そして昨年は豪雨やイノシシ被害で9割が全滅。 
ひょうたんのストックも尽きてきたので、今年は特に注意を払い大自然〜栽培と向き合った半年でした。  

糸島の二見ヶ浦でひょうたん栽培を始めて10年。 
毎年のように新たな発見もあり、収穫が終わる頃にはまた来年の”種”を確保しています。